受動態の作り方は二段階です。まず能動文の目的語を主語に上げ、次に動詞を be + 過去分詞に替えます。時制・助動詞はすべて be の側に表示されるので、be の形さえ合わせれば過去分詞は常にそのままです。逆に言えば、目的語を持たない動詞(happen、occur、rain など)は受動態にできません。「問題が発生した」を was happened と書けないのはこのためです。
日本語話者にとって落とし穴になるのは、れる/られるが受身・可能・自発・敬語をまたいで使われること、そして「雨に降られた」のような迷惑の受身が英語にないことです。さらに「残業させられた」(使役の受身)には to が見えませんが、英語では was made to work と to が復活します。下の30問は基礎(形)、標準(時制・使役・句動詞)、応用(入試・TOEICレベル)の3段階です。
受動態 クイズ 30問
基礎(中学レベル)
This photo ___ by my grandfather in 1970.
全問題・解答・解説クイズ後に開いて確認できます。
1. This photo ___ by my grandfather in 1970.
- was taken
- took
- was took
正解: was taken · 写真は「撮られる」側なので受動態 was + taken(take - took - taken の3番目の形)です。was took は過去形をそのまま入れた誤りで、took では「写真が何かを撮った」という能動文になります。日本語の「撮られた」が受身なので形は分かりやすいはずですが、過去分詞の形を間違えやすい動詞のひとつです。
2. Rice ___ by farmers in many Asian countries.
- is grown
- grows
- is growing
正解: is grown · 米は「栽培される」対象なので、by farmers を伴う受動態 is grown です。grows も is growing も能動文なので by farmers とつながりません(なお grow は「育てる」の意味の他動詞でもあり、He grows rice なら農家が育てるという能動文になります)。日本語の「米はアジアで作られている」は自然な受身なので、過去分詞 grown(grow - grew - grown)を確実に覚えましょう。
3. The letter ___ to our office yesterday.
- was sent
- sent
- is sent
正解: was sent · yesterday という過去の語があるので過去の受動態 was sent です(send - sent - sent)。is sent は現在の習慣を言う形なので yesterday と組み合わせられません。「昨日届いた」の日本語は能動的に聞こえますが、手紙は送られる側です。
4. English ___ all over the world.
- is spoken
- speaks
- is speaking
正解: is spoken · 英語は人が「話す」対象なので is spoken です。日本語の「英語は世界で話されている」は自然な受身ですが、英語では主語が行為を受ける側なら必ず be + p.p. で示します。by many people のような行為者句は、行為者が自明なときに省略されます。
5. This bridge ___ in 1990.
- was built
- is built
- built
正解: was built · 1990年に完成した過去の事実なので was built です。is built は現在の受動態なので、in 1990 という過去の時点とは組み合わせません。build - built - built と三つの形が同じなので、過去分詞の形では迷わないようにしましょう。
6. My umbrella ___ at the station yesterday.
- was stolen
- stole
- was steal
正解: was stolen · 傘は「盗まれる」側なので was stolen(steal - stole - stolen)です。日本語の「盗まれた」も受身なので意味はすぐ分かりますが、was steal は be の後ろに原形を置いた形で存在しません。stole は能動の過去形で、「傘が誰かを盗んだ」という意味になります。
7. The meeting room ___ before every meeting.
- is cleaned
- cleans
- is cleaning
正解: is cleaned · 会議室は「清掃される」対象で、every meeting は習慣なので現在の受動態 is cleaned です。is cleaning だと会議室が自ら掃除している進行形の能動文になります。「毎週金曜日に清掃されています」のような案内文で、行為者を言わない受動態が自然に使われます。
8. This magazine ___ by young people.
- is read
- reads
- is readed
正解: is read · read は read - read - read と三つの形がつづりまで同じで、発音だけが変わります(現在形は「リード」、過去形・過去分詞は「レッド」)。is readed という形は存在しません。「若者に読まれている」は受身なので is read です。書かれた文ではつづりで区別できない動詞なので、文脈で判断する練習をしましょう。
9. I ___ to the wedding last Saturday.
- was invited
- invited
- was inviting
正解: was invited · 「招待された」は invite の受動態で was invited です。invited にすると「私が(誰かを)招待した」能動文になり、was inviting は進行形なので「招待している途中」という意味になります。日本語も「された」受身なので、過去分詞 invited を was とセットにすれば確実です。
10. This soup ___ with seasonal vegetables.
- is made
- makes
- making
正解: is made · スープは「作られる」対象なので is made です。材料には with や from を使います(be made with seasonal vegetables / be made from fresh milk)。make - made - made と過去形と過去分詞が同じ形なので、is made / was made の made は過去分詞だと意識しておきましょう。
11. He ___ by his boss to work on Saturday.
- was made
- made
- was making
正解: was made · 使役動詞 make の受動態では to が復活して was made to work になります(能動:His boss made him work)。日本語の「働かされた」には to に当たる部分がないので、to を書き忘れるのがこの範囲最大の落とし穴です。be made to V をひとまとまりで覚えてください。
12. She was seen ___ the station at noon.
- to enter
- enter
- entered
正解: to enter · 知覚動詞 see の受動態でも to が復活します(能動:Someone saw her enter / 受動:She was seen to enter)。entering を伴う She was seen entering the station も「入っていくところを見られた」という進行の意味で正しい英語ですが、選択肢の中では to enter が正解です。entered は動詞が重なる形で使えません。
13. I ___ a new laptop by my parents.
- was given
- gave
- was giving
正解: was given · 第4文型(give 人 物)の受動態で、人を主語に上げると I was given a new laptop です。日本語なら「もらった」と能動的に言う場面が、英語では受動態になります。gave は「私があげた」という逆の意味になるので注意してください。
14. A new laptop ___ to me by my parents.
- was given
- was gave
- gave
正解: was given · 物を主語に上げた受動態では、受け取り手の前に前置詞が必要です。give は to を取るので was given to me となります(buy・make は for me)。was gave は過去形を入れた誤りで、gave は能動文です。同じ第4文型でも動詞によって to / for が分かれる点は標準編の要点です。
15. The launch event ___ because of the typhoon.
- was called off
- called off
- was called
正解: was called off · 句動詞 call off(取りやめる)の受動態では off が保持されて was called off です。was called だけだと「呼ばれた」という全く別の意味になり、called off はイベントが何かを取りやめた能動文になります。日本語の「中止された」が一語なのに対し、英語は was + called + off の三要素をそろえます。
16. My car ___ at the garage right now.
- is being repaired
- is repairing
- is repaired
正解: is being repaired · right now は進行中なので、進行形の受動態 be + being + p.p. の is being repaired です。is repaired は習慣や状態を言う形で「今まさに直っている最中」には使いません。日本語の「修理されている」の「されている」に being が隠れている、と意識すると形を取り出しやすくなります。
17. The water leak ___ by the new tenant already.
- has been fixed
- has fixed
- is fixed
正解: has been fixed · already があるので、現在完了の受動態 have/has + been + p.p. の has been fixed です。been を落とすと has fixed となり、水漏れが自分で修理した能動文になります。現在完了受動は「今もその結果がある」ことを言うので、報告や連絡の文でよく使われます。
18. I was ___ by the sudden announcement.
- surprised
- surprising
- surprise
正解: surprised · 「驚かされた(驚いた)」は受動態的な be surprised です。surprising は「人を驚かせる」という能動の意味(The news was surprising)なので、人が主語の「驚いた」には使いません。慣用として前置詞を伴う be surprised at / by の形も一緒に覚えましょう。
19. Smoking ___ in this building.
- is not allowed
- doesn't allow
- not allowed
正解: is not allowed · 喫煙は「許される」対象なので is not allowed です。doesn't allow だと喫煙が何かを許さない能動文になり、not allowed だけでは動詞が欠けた断片になります。ルールや案内の文では「〜は禁止されています」と主語を物にした受動態が定番です。
20. The new museum ___ by the time you visit again next spring.
- will have been completed
- will have completed
- will be completing
正解: will have been completed · by the time + 未来時点までに完了する受動態は will + have + been + p.p. の will have been completed です。will have completed だと美術館が何かを完成させる能動文になります。長い形ですが「助動詞 → have → been → 過去分詞」の順に積み上げるだけです。
21. The suspect is believed ___ the country last week.
- to have left
- to leave
- leaving
正解: to have left · be believed to V の形で、left が is より前の過去なので完了不定詞 to have left を使います。to leave は信じる時点と同じかそれ以降の事柄に使います。日本語なら「先週出国したと見られている」で時制の差が形に出ないため、完了不定詞の出番を判断する練習が必要です。
22. It ___ that the company will hire fifty new staff this year.
- is reported
- reports
- is reporting
正解: is reported · It is reported / said / believed that ... は「〜と報じられている」という慣用の受動態です。日本語の「〜と報じられている」は主語なしで自然ですが、英語では形の上の主語 It と受動態が必要になります。reports では「報じる」側の能動文になってしまいます。
23. I was ___ all night by the noise from the next room.
- kept awake
- kept wake
- keeping awake
正解: kept awake · keep + 目的語 + 補語(keep me awake)の受動態で、was kept awake「眠れずにいた」です。補語の位置に置く形容詞は awake(形容詞)で、wake は動詞なので kept wake は誤りです。日本語では「眠れなかった」の一言で、だれのせいで眠れなかったのかは表れないので、keep O awake → be kept awake とセットで覚えてください。
24. The new policy ___ at next week's meeting.
- will be discussed
- will discuss
- will be discussing
正解: will be discussed · 方針は「議論される」対象なので未来の受動態 will be discussed です。will discuss は方針が議論する能動文、will be discussing は進行形なので「議論している最中である」ことになり、会議の予定を伝える文には合いません。案内文でよく使われる形です。
25. The accident ___ on the highway yesterday morning.
- occurred
- was occurred
- is occurred
正解: occurred · occur(発生する)は目的語を持たない自動詞なので、どんな時制でも受動態になりません。正解は能動の過去形 occurred です。日本語でも「発生した」と能動で言うのに、物が主語だと受け身に感じて was occurred と書いてしまう例は少なくありません。happen、take place も同じグループです。
26. Nothing ___ about the schedule change yet.
- has been said
- has said
- is said
正解: has been said · nothing が「言われる」対象で、yet と現在完了の受動態 has been said です。has said は nothing が言う能動文になります。「まだ何も言われていない」の日本語は主語が曖昧ですが、英語では nothing / anything を主語に上げた受動態で処理します。
27. The children ___ by their grandmother while their parents are at work.
- are taken care of
- are taken care
- take care of
正解: are taken care of · 句動詞 take care of の受動態では前置詞の of も保持して are taken care of です。of を落とすと句動詞が壊れて非文になります。日本語の「世話されている」が一語に見えるのに対し、英語は taken + care + of の三要素です。look after、laugh at も同じ扱いです。
28. He is said ___ the richest person in this town.
- to be
- being
- be
正解: to be · He is said to be ... は「〜と言われている」の定番形で、say の受動態 + 不定詞です。being は前置詞の後ろや進行形の一部として使う形で、is said の後ろには置けません。This town is said to have... のように主語を物にした使い方も覚えておくと便利です。
29. The proposals ___ carefully before the final decision.
- are being reviewed
- are reviewing
- review
正解: are being reviewed · 提案は「検討される」対象で、進行中の受動態 are being reviewed です。are reviewing は提案が検討する能動文、review は動詞の原形が裸で並んだ非文です。ビジネスの報告文では「現在検討中です」と being を使った受動態が頻出します。
30. 「私は夕立に降られてずぶ濡れになった」の自然な英語は?
- I was rained and got soaked.
- I got caught in the rain and got soaked.
- I was rained on and was gotten soaked.
正解: I got caught in the rain and got soaked. · rain は目的語を取らないので I was rained は非文です。日本語の迷惑の受身に当たる文法形式は英語にないため、I got caught in the rain(雨に捕まった)のような言い換えが自然です。なお rain on(〜に雨が降りかかる)を使った I got rained on / I was rained on は正しい英語で、「雨に降られた」に近い表現です。3番目の選択肢は後半の was gotten soaked が誤りで、get soaked(ずぶ濡れになる)はそれだけで完結する get + 形容詞の慣用です。
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受動態の基本:be が時制を担い、p.p. は不変
受動態は「能動文の目的語を主語に上げ、動詞を be + 過去分詞に替える」操作です。時制・助動詞の情報はすべて be の側に乗るので、過去分詞はどの時制でも同じ形のままである点を押さえると、長い形も怖くなくなります。
- 現在:am / is / are + p.p. → The room is cleaned every day.
- 過去:was / were + p.p. → The room was cleaned yesterday.
- 現在完了:have / has + been + p.p. → The room has been cleaned already.
- 進行形:be + being + p.p. → The room is being cleaned now.
- 未来:will + be + p.p. → The room will be cleaned tomorrow.
- 助動詞:can / must / should + be + p.p. → The room must be cleaned.
- 未来完了:will + have + been + p.p. → The room will have been cleaned by noon.
過去分詞は過去形ではありません。take - took - taken、steal - stole - stolen、write - wrote - written のように「3番目の形」を入れます。was took、was stole は定番の誤りです。
受動態が作れない動詞と、英語にない迷惑の受身
受動態は目的語を主語に上げる操作なので、目的語を持たない自動詞には受動態が存在しません。また、日本語の「雨に降られた」「死なれた」のような迷惑の受身(自動詞が受身形になる使い方)は英語に対応する形がありません。
- 自動詞のグループ:happen, occur, take place, arrive, die, disappear, rise → The accident happened (O) / was happened (X)
- 迷惑の受身:雨に降られた → I got caught in the rain.(受身にしない言い換え)/ I got rained on.(rain on なら受身が可能)
- 死なれた → His father passed away last year.(被害のニュアンスは文脈や叙述で補う)
- 状態を表す他動詞も受動態にしない:have, resemble, lack, fit, suit, cost → She resembles her aunt. (O) / is resembled by (X)
「〜された」という日本語を見たら、その動詞が目的語を持てるかを先に確認してください。目的語のない動詞には be + p.p. の形がそもそも存在しません。
使役・知覚動詞の受動態では to が復活する
make・see・hear などは能動文では to のない原形不定詞を取りますが、受動態にすると to が復活します。日本語の「〜させられた」「〜ところを見られた」には to に当たる部分がないため、この規則は試験でも頻出で、つまずきやすいポイントです。
- 使役:The boss made him work. → He was made to work.
- 知覚:Someone saw her enter. → She was seen to enter.
- let は受動態にしにくい動詞で、be allowed to V に置き換える:He was allowed to leave early.
- help は能動文では to の有無どちらも可(help her (to) pack)ですが、受動態では to を付けるのが普通:She was helped to pack.
- keep / leave + O + C(状態)の受動:be kept awake / be left open のように補語も保持される
「made to」「seen to」「heard to」の to は、受動態になった瞬間に生まれます。能動文では絶対に付かないので、to の有無で能動か受動かを逆に判断することもできます。
by 以外の前置詞で受動態を完成させる
受動態の後ろは by(行為者)だけではありません。材料・原因・話題など、意味によって前置詞が決まっており、この組み合わせは前置詞問題としても出ます。
- 行為者:by → This novel was written by Natsume Soseki.
- 材料:be made of / from → The desk is made of wood. / Wine is made from grapes.
- 原因・きっかけ:be surprised at / by, be shocked at → I was surprised at the news.
- 慣用の組み合わせ:be known for / as / to, be interested in, be covered with → Kyoto is known for its temples.
- 相手:be married to, be engaged to → She is married to a doctor.
be known の後ろは for(理由)・as(呼び名・資格)・to(人に知られている)で意味が変わります。前置詞ごとに日本語訳が固定されるので、例文ごと覚えるのが確実です。
日本語話者が間違えやすい理由
第一に、れる/られるが受身以外にも可能・自発・敬語を兼ねるため、「受身の形をしているかどうか」の感覚が曖昧になりがちです。英語では受身か能動かが常に be + p.p. の有無で明示されるので、書くたびにこの二択を意識してください。 第二に、迷惑の受身(雨に降られた・赤ちゃんに泣かれた)が日本語にはあり、自動詞の受身が自然に作れてしまいます。英語の受身は「目的語を主語に上げる」操作なので、目的語のない動詞には適用できません。迷惑の意味は got caught in / had my ... broken のような別の形で表します。
第三に、「〜されている」の日本語が状態を表す現在形に聞こえるため、進行中のことを is repaired と書いてしまうことがあります。進行中なら is being repaired です。 第四に、「残業させられた」のような使役の受身に to が見えません。英語では was made to work と to が復活するので、させられた形を見たら to を思い出してください。
受身か能動か迷ったら「主語はその行為をする側か、される側か」を日本語で確かめ、される側なら be + 過去分詞、という二段構えにすると形のミスが減ります。
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よくある質問
受動態はどんなときに使えばいいですか?
行為者が分からないとき、自明のとき、話題にならないとき、そして受け手側が文の主題になるときです。My bike was stolen(誰が盗んだか分からない)、The results will be announced on Monday(誰が発表するかは重要でない)のように、行為者を言う必要がなければ by 以下も省略します。反対に、責任や貢献が重要な文は能動態が明確です。
by 以外の前置詞はどうやって選べばいいですか?
動詞ごとに決まっているので、例文ごと覚えるのが確実です。行為者は by、材料は of / from、感情の原因は at / by、覆うものは with、関心は in、評判は for、結婚の相手は to というように、組み合わせごとに意味が決まっています。迷ったら be known for / be interested in / be covered with などの高頻度の組み合わせから固めてください。
「雨に降られた」はどう訳せばいいですか?
英語に迷惑の受身という文法形式はないので、状況を描写する言い換えが基本です。I got caught in the rain(雨に捕まった)、I got rained on(rain on を使った受身で「雨に降られた」に近い)、It started raining while I was out(外出中に雨が降り出した)、I got soaked(ずぶ濡れになった)など、状況をそのまま描写する形が自然です。「被害を受けた」というニュアンスは文脈と動詞の選択で伝わります。
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