カタカナ英語・和製英語のそのまま使用
日本語には英語由来のカタカナ語が溢れていますが、その多くは海外では通じない「和製英語」です。そのまま発音しても全く意図が伝わらなかったり、異なる意味に解釈される原因になります。
他にも、パソコン(personal computer)、アイフォン(iPhone)、スーパー(supermarket)、マンション(apartment / condominium)、デスク(desk)など、カタカナ語と英語本来の意味がずれている例は枚挙にいとまがありません。特にビジネスでは、和製英語のまま通じる単語はほとんどないと考えて、正しい英語表現をセットで覚えましょう。
- Salaryman(サラリーマン)
- Claim(クレーム=苦情)
- Consent button(コンセント)
- Office worker / Corporate employee
- Complaint(苦情)
- Outlet / Power socket(コンセント)
大人の会話での「Play with」の多用
「昨日友達と遊んだ」を直訳して「I played with my friend yesterday」と言ってしまう学習者が非常に多いです。英語の play with は、子供が遊具や玩具で遊ぶニュアンス、あるいはペットと遊ぶニュアンスになります。
I played with my friend yesterday.
I hung out with my friend yesterday.
過度な「I'm sorry」による謝罪癖
日本語の「すいません」は、感謝・呼びかけ・軽い挨拶など多様な文脈で使われます。しかし英語で頻繁に「I'm sorry」を繰り返すと、過度に自信がない印象を与えたり、自分に過失があると認めたと誤解される危険があります。
【文脈ごとの言い換えポイント】
- ・呼びかける時: Excuse me
- ・相手に気を使わせた時: Thank you for waiting (待たせてごめんなさい → 待ってくれてありがとう)
- ・聞き返す時: Sorry? / Pardon?
Sorry, what time is it?(道で時間を聞くのに謝罪から始める)
Excuse me, what time is it?
主語(I, You, It)の頻繁な省略
日本語は文脈で誰の話かわかるため主語を省略するのが普通ですが、英語は主語+動詞(S+V)が文の骨格です。主語を抜かすと「誰が何をしたのか」が不明瞭になり、文法的に不完全な文になってしまいます。
Went to the station yesterday. / Was fun!
I went to the station yesterday. / It was fun!
LとRの混同(Light / Right)
日本語の「ラ行」は、舌先で上の前歯の歯茎を弾く音です。これは英語のLに近いですが、Rとは全く異なります。Right(右・正しい)と言いたいのに Light(光・軽い)と発音してしまったり、Rice(米)が Lice(シラミ)に聞こえてしまうミスは非常に有名です。
Please pass me the rice.(ライス → lice「シラミ」に聞こえる)
Please pass me the rice.(R は舌先を口内に浮かせて「ゥライス」)
冠詞(a / an / the)のつけ忘れ・誤用
「I went to restaurant yesterday.」のように、可算名詞の前に a や the を忘れるミスは日本人学習者の代表格です。「聞き手と話し手が共通の物体を思い浮かべられるか」という基準で the か a かを判断する習慣をつけましょう。
I bought car yesterday. / I went to restaurant.
I bought a car yesterday. / I went to a restaurant.
「See」「Look」「Watch」の混同
日本語ではすべて「見る」と訳されますが、英語では視線の動きや意識によって厳密に分けられます。
- See: 自然に目に入ってくる(I saw a bird.)
- Look (at): 意識的に視線を向ける(Look at this picture!)
- Watch: 動きのあるものをじっと一定時間見る(Watch TV, Watch a movie)
Let's see TV tonight.
Let's watch TV tonight.
文末を曖昧にする「I think...」の多用
日本語の「〜だと思います」「〜かもしれません」という謙虚な話し方をそのまま直訳して、すべての発言に「I think...」を付けると、自信がない印象や責任を回避しているような印象を与えてしまいます。確信がある場合は、「I think」なしで堂々と宣言しましょう。
I think this plan is good. I think we should start.
This plan is good. Let's start. / I recommend we start.
「Make」と「Do」の使い分けミス
「宿題をする」は do homework ですが、「決断をする」は make a decision です。基本として、新しいものを創造・生成する場合は Make、行動や作業・義務をこなす場合は Do と覚えましょう。
I make homework every day. / I did a decision.
I do homework every day. / I made a decision.
相槌の「Uh-huh」や首振りの過剰な使用
日本語の相槌(うん、はい、へえ)の頻度で英語圏で首を振ったり「Uh-huh, uh-huh」と言うと、相手の話を遮っているように聞こえたり、「早く話を終わらせたいのかな」と勘違いされることがあります。相手の区切りまでしっかり聞き、Right, I see, Exactly などの言葉で頷くのが自然です。
Uh-huh, uh-huh, uh-huh…(相手の話の途中で)
Right. / I see. / Exactly.(相手の文が終わってから)
NG→OK 早見表:全10項目を一瞬で復習
ここまでの10のミスを、NG と OK のペアでまとめました。スマホに保存して、会話やメールの前にちらりと確認するのがおすすめです。
| 場面 | NG(そのままの直訳) | OK(自然な英語) |
|---|---|---|
| 和製英語 | Salaryman | Office worker |
| 遊ぶ | I played with my friend. | I hung out with my friend. |
| 謝罪 | Sorry, what time is it? | Excuse me, what time is it? |
| 主語の省略 | Went to the station. | I went to the station. |
| L / R の発音 | rice → lice に聞こえる | rice(舌先を浮かせて) |
| 冠詞 | I bought car. | I bought a car. |
| 見る | Let's see TV. | Let's watch TV. |
| I think の多用 | I think this is good. | This is good. |
| Make / Do | make homework | do homework |
| 相槌 | Uh-huh, uh-huh… | Right. / I see. |
日本人の英会話ミスに関するよくある質問
ネイティブも同じようなミスをするのでしょうか?
ネイティブは「lie と lay」「fewer と less」のような英語特有のミスをしますが、和製英語や主語の省略のような日本語構造に由来するミスはしません。タイプが違うので、この記事で挙げたミスは日本語話者特有のものとして、意識的に練習して直すのがおすすめです。
10個すべてを一度に直すのは大変です。どう進めればいいですか?
一度に全部を完璧にしようとしないでください。まず自分が一番よく使う場面(会議・メール・日常会話)に直結するミスを1つ選び、1週間だけ意識するのが効果的です。1つずつ積み重ねると、3か月後にはかなり変わります。
発音(L / R)は独学で直せますか?
直せます。ポイントは「舌の位置」を身体で覚えることです。鏡を見ながら、L は舌先を歯茎に押し当て、R は舌を浮かせる練習を1日3分続けましょう。詳しい練習法は「LとRの発音を完全マスター」の記事もご覧ください。
英会話ミス理解度チェッククイズ
間違えを恐れず、意識して自然な表現へ
今回紹介した10のミスは、どれも日本人学習者が日常的に犯しやすいものばかりです。完璧な英語を目指す必要はありませんが、これらのポイントを少し意識するだけで、英会話の自然さと説得力は劇的に向上します。