目次
1. 「〜する」が3通りに分かれる
日本語の「する」は、名詞に付けるだけで動詞を作れる便利な語です。「決定する」「予約する」「掃除する」「電話する」と、どんな名詞にもほぼ同じように付きます。英語にはこれに当たる万能の動詞がなく、名詞ごとに組む動詞が決まっています。
| 日本語 | 英語 | パターン |
|---|---|---|
| 決定する | make a decision / decide | make |
| 掃除する | do the cleaning / clean | do |
| 電話する | call / make a (phone) call | 別の動詞(または make) |
| 勉強する | study | 別の動詞 |
| 発表する | give a presentation / present | 別の動詞 |
日本語話者の誤りの多くは、「する」を機械的に do に置き換えることから生まれます。do a mistake や do a reservation がその典型です。do は「する」の訳語として最初に習うため、迷ったときに選ばれやすいのです。
2. make と do の傾向
料理や製品のような形のある物のほか、決定・計画・約束・提案・音・お金など、行為の結果として何かが生まれるものと組みます。make dinner, make a plan, make a promise, make money, make noise。
仕事・勉強・家事など、決まった作業を行うことに使います。do homework, do the dishes, do the laundry, do research。また、something / anything / nothing のように中身を特定しない「何か」とも組みます。
この傾向は覚える手がかりになりますが、すべてを説明できるわけではありません。たとえば mistake(ミス)は誰も作り出したくないものですが make a mistake です。make an effort(努力する)や do damage(損害を与える)も、「作り出す/こなす」という説明ではしっくりきません。傾向で見当を付け、最後は組み合わせとして覚える、という順番がいちばん確実です。
3. 日本語話者に多い誤り
どれも「〜をする」をそのまま do にしたことが原因です。意味は通じることが多いものの、英語話者にはすぐに不自然だと分かります。
| 日本語 | 誤り | 自然な英語 |
|---|---|---|
| ミスをする | make a mistake | |
| 決定をする | make a decision | |
| 予約をする | make a reservation / book | |
| 約束をする | make a promise | |
| 提案をする | make a suggestion | |
| コピーをする | make a copy | |
| 音を立てる・うるさくする | make noise / make a noise | |
| スピーチをする | give a speech / make a speech |
反対方向の誤りもあります。「家事をする」を make the housework としたり、「ベストを尽くす」を make my best としたりする例です。do one's best は、目的語の best が「作り出すもの」ではないので do、と考えると覚えやすいでしょう。また、「ベッドを整える」は make the bed です。ベッドは作るものではありませんが、こう言うのが決まりです。
4. make も do も使わない「〜する」
「〜する」の多くは、英語では1語の動詞で言うほうが自然です。make か do かで迷ったら、まず1語で言える動詞がないか考えてみてください。
- • 勉強する → study(
do study) - • 電話する → call(make a call も可。「電話をかける」は call が基本で、do a call とは言いません)
- • 確認する → check / confirm。「必ず〜するようにする」は make sure
- • 説明する → explain(
do an explanation) - • 運動する → exercise / work out(do exercise も使われます)
- • 買い物する → go shopping / shop。日用品の「買い出し」は do the shopping
- • 結婚する → get married
- • 発表する → give a presentation / present
発表については、give a presentation が最も一般的ですが、make a presentation や、くだけた会話では do a presentation も使われます。どれも誤りではありませんが、書き言葉では give を選ぶと無難です。
5. 同じ名詞で make と do の両方がある場合
同じ名詞が make とも do とも組み、意味が変わるものがあります。数は多くありませんが、知っておくと誤解を防げます。
make lunch(昼食を作る) / do lunch(一緒に昼食をとる。主にアメリカ英語のくだけた言い方:Let's do lunch sometime.)
make time(時間を作る:I'll make time for you.) / do time(刑務所で服役する、という俗語)
make a test(テストを作る。write / prepare a test とも言う) / do a test(テストを行う。「テストを受ける」は take a test が一般的)
一方、make a deal と do a deal(取引をまとめる)のように、どちらでもほぼ同じ意味になる組み合わせもあります。do a deal はイギリス英語で特によく使われます。
6. よく使う決まった言い方
次の表現は、名詞の性質から動詞を推測するよりも、まとまりで覚えたほうが早いものです。仕事のメールや会話で特によく出てきます。
- • make sure(必ず〜するようにする)
- • make sense(筋が通る・理解できる)
- • make it(間に合う・都合がつく)
- • make a difference(違いを生む・効果がある)
- • make progress(進歩する・前進する)
- • do well(うまくいく・好成績を出す)
- • do business with(〜と取引する)
- • do someone a favor(頼みを聞く)
- • do someone good(〜のためになる)
- • do without(〜なしで済ませる)
make it は会議の出欠で頻繁に使います。I'm afraid I can't make it on Thursday.(申し訳ありませんが、木曜日は参加できません)。日本語の「都合がつかない」にぴったり当たる表現です。
7. 確認問題
日本語の意味に合うほうを選んでください。さらに練習したい場合は、make と do の使い分け問題30問も用意しています。